2023年6月5日
ブレーキキャリパー

自動車の安全性や性能に関わる部品の一つであるブレーキキャリパーについて、解説します。ぜひ最後までお読みいただき、車の安全性や性能を維持するための知識を身につけましょう。

ブレーキキャリパーの概要

自動車のディスクブレーキシステムにおいて、ブレーキパッドをディスクローター(ブレーキディスク)に押し付ける役割を担っています。車輪の回転を抑制し、車両の速度を減速できます。ブレーキキャリパーは、ブレーキフルードの圧力を利用し、ドライバーがブレーキペダルを踏むことで作動します。

ブレーキキャリパーの構造

主に以下の部品で構成されています。

キャリパーボディ

ブレーキキャリパーの外枠であり、ブレーキパッドとディスクローターを保持します。

ピストン

キャリパーボディ内に設置されており、ブレーキフルードの圧力によって動作し、ブレーキパッドをディスクローターに押し付けます。

シール

キャリパーボディとピストンの間に設置されており、ブレーキフルードの漏れを防止します。

ブレーキキャリパーの種類

ブレーキキャリパーには、主に以下の2種類があります。

フローティングキャリパー

キャリパーボディがディスクローターに対して自由に動く構造で、一方向からブレーキパッドを押し付ける方式です。構造がシンプルであり、コストが低いことから多くの車種で採用されています。

固定キャリパー

キャリパーボディが固定された構造で、ディスクローターの両面からブレーキパッドを押し付ける方式です。複数のピストンを使用することが一般的であり、ブレーキ力が強く、効きが良いことが特徴です。高性能車やスポーツカーなどで採用されることが多いです。

ブレーキキャリパーのメンテナンス

ブレーキキャリパーは、車の安全性に直結する部品のため、適切なメンテナンスが重要です。

ブレーキパッドの交換

ブレーキパッドは消耗品であり、使用に伴って徐々に摩耗していきます。適切な厚さがなくなるとブレーキ性能が低下するため、定期的に交換が必要です。交換時期は、車種や使用状況によって異なりますが、一般的には3万キロメートル~5万キロメートルが目安です。

ブレーキフルードの交換

経年劣化や水分の混入によって性能が低下するため、定期的な交換が必要です。交換時期は、一般的に2年ごとや4万キロメートルごとが目安です。

キャリパーピストンの点検・清掃

ブレーキフルードの圧力によって動作しますが、汚れや摩耗によって動きが悪くなることがあります。定期的にピストンの動きを点検し、必要に応じて清掃や交換を行いましょう。

シールの点検・交換

シールは、ブレーキフルードの漏れを防止する役割がありますが、経年劣化によって劣化することがあります。定期的にシールの状態を点検し、必要に応じて交換を行いましょう。

まとめ

この記事では、ブレーキキャリパーとは何か、その構造と種類、メンテナンス方法について解説しました。ブレーキキャリパーは、車の安全性と性能に大きく関わる部品であるため、適切なメンテナンスが必要不可欠です。また、交換やメンテナンス作業は専門的な知識と技術が求められるため、自分で行う際は十分に注意して作業を進めるか、プロの整備士への依頼を検討しましょう。